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2008.08/30(Sat)

世界がもし100人の村だったら 2 100人の村の現状報告 

世界がもし100人の村だったら 2 100人の村の現状報告世界がもし100人の村だったら 2 100人の村の現状報告
(2002/06/13)
池田 香代子

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上記の「世界がもし100人の村だったら」を増強したものだと思ってもらって良い。様々な統計や、「世界がもし100人の村だったら」のオリジナル板の「1000人の村だったら」の全文が掲載されている。さらに、後半は「100人の村だったら」に数人の著名人から寄せられたエッセイが掲載されている。

その中の一つに、「世界がもし100人の村だったら」がショッキングだったのは、現実では、20人が80%のエネルギーを牛耳っている村など、存在しないからである。というのがある。端的に我々のショックを物語っていると思う。

また、対外開放の強制と新たな貧困、というのも興味深い。
「これまで、自給自足で生活してきた東南アジアの農民は世界市場への輸出が可能になると、販売するために森林伐採やエビ養殖などを行うようになる。それは、一時的に現金収入をもたらすが、急激な開発は生態系を破壊し、また、人々の互助精神が廃れ、利己主義がはびこることにより、長期的にはむしろ貧困、洪水、土壌汚染などを発生させている」
とある。これが、どういう意味かは、現代社会の理論を参考にされたい。

本書にも、「一日、1ドル以下の生活を強いられている人々は12億人」とあるが、「1ドル以下=貧困」ではないことをはっきりと言いたい。考えてみて欲しい。日本で一日110円以下で生活できるであろうか? 即死である。それが、12億人もいるのだ。つまり、「一日、1ドル以下の生活を強いられている人々」というのはトリックで、貨幣価値がまったく違うのだから、そんなことは本当の貧困の根拠にはならない。もし、日本やアメリカで「一日、1ドル以下」の生活を強いられていたら、それが、本物の貧困である。この点は、是非注意して読まれたい。

オススメ度: レベル4
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《参考・関連図書》

オルター・グローバリゼーション宣言―もうひとつの世界は可能だ!もし…オルター・グローバリゼーション宣言―もうひとつの世界は可能だ!もし…
(2004/08)
スーザン ジョージ

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もし世界の経済が100万円とかだったら―実感できる数字で比べてみました!もし世界の経済が100万円とかだったら―実感できる数字で比べてみました!
(2004/09)
鳥羽 賢

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世界がもし全部アメリカになったら世界がもし全部アメリカになったら
(2005/05)
勝谷 誠彦藤波 俊彦

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2008.08/29(Fri)

世界がもし100人の村だったら 

世界がもし100人の村だったら世界がもし100人の村だったら
(2001/12)
池田 香代子C.ダグラス・ラミス

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世界の統計を100として、それを、割っただけ、と言えばだけの本。薄いし、字は大きいし、半分絵本なので一瞬で読める。面白い。例えば、
「30人が子どもで、70人が大人で、その中の7人がお年寄り」
「70人が有色人種で、30人が白人」

だんだんとマニアックな話になってくる。
「全ての富のうち6人が59%をもっていて、みんなアメリカ合衆国の人です。74人が39%を、20人が、たったの2%を分け合っています」

60数億人とかなると、天文学的数字で想像でしにくいが、百人だと想像しやすい。簡略化故の誤りとかには注意しなくてはいけないが、世界を知るヒントとしては充分に役立つものだと思う。

オススメ度: レベル4
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《参考・関連図書》

世界がもし100人の村だったら世界がもし100人の村だったら
(2002/08/21)
オムニバスサリフ・ケイタ

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1秒の世界 GLOBAL CHANGE in ONE SECOND1秒の世界 GLOBAL CHANGE in ONE SECOND
(2003/06/13)
山本 良一Think the Earth Project

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世界の半分が飢えるのはなぜ?―ジグレール教授がわが子に語る飢餓の真実世界の半分が飢えるのはなぜ?―ジグレール教授がわが子に語る飢餓の真実
(2003/08)
ジャン ジグレールJean Ziegler

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2008.08/26(Tue)

ある異常体験者の偏見 

ある異常体験者の偏見 (文春文庫)ある異常体験者の偏見 (文春文庫)
(1988/08)
山本 七平

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山本七平の本は面白い。半年ほど前に、空気の研究を読んだ。書評を書いている内に、書くことが多すぎて、「これは、もう一回精読してからちゃんと書こう」と思いお蔵入りさせている。

ある異常体験者とは、もちろん、山本七平自信である。氏の戦争体験で見聞きしたことと、世論の乖離を論じ、自分のことを異常体験者と称しているのである。

本書には12の論文が収められていて、独立しているが、内容的に繋がるように出来ている。

前半は新井宝雄の主張に論駁を加える感じで進む。新井氏は「強大な軍事力を有した日本軍は中国の民衆の燃えたぎるエネルギーに負けた」と書いているが、山本氏は、それは嘘だ、という。というのも、当時、もっとも強かった軍隊は何十年も内戦を繰り返していた中国軍で、日本軍は赤子のようにあしらわれていた。また、日本の鉄砲や大砲は粗悪品の極みで、到底戦争どころではない、と。その事実を無視して、「民衆の燃えたぎるエネルギーによって負けた」とやれば、まったく、戦前の大和魂と同じであると。根拠や分析を無視して、精神論等という不確定なもので論じるのは、戦前の謬りを繰り返すだけである。

余が面白かったのはアンソニーの詐術。アンソニーの詐術とは扇動の仕方である。日本中がどのように扇動されて、あの戦争を行い、また敗戦後は、どのように扇動されて反日的言動を繰り返しているかがわかる。

今の日本への警鐘とも受け止められる部分も多い。平和な世の中というものはどんどん純化していくものである。そして、単純化する。簡単にいうと、社会のプラットフォームが堅固になり、思考力を使わなくても暮らしていけるようになるのである。そんな社会と真反対なのが戦場である。戦場では「敵が来た!」とは絶対に言わないらしい。「敵影らしきもの発見、当地へ向けて進撃中の模様」というらしい。この違いは、事実と判断の違いである。「戦場では事実と判断を峻別しなければ生きていけない」のである。文明は、判断と事実の乖離を少なくする。単純な言葉で言えば「便利」にする。判断の後、分析と決断やらを省いてしまう。その結果、人は真っ当な思考を失う。山本氏はそれを懸念している。

その他に、日本人の欠陥として、「可能か不可能か」の探求と、「是か非か」の議論が区別できない。余に言わせれば、益か不益かの区別も出来ていないと思う。あるものが「非」であるとすれば、それを非難することが、損であろうと、不可能であろうと、断固として「非」は許すまじの態度で挑む。その逆もまた然り。大和民族の美徳でもあるが、同時に、海千山千の世界を相手にするには厳しい。

占領軍数万人で、何千万人も住む日本を支配することは不可能なのだ。そこには、日本人が進んで支配を受け入れるシステムがなければいけない。日本がどのようにして、マッカーサーに支配されたかが縷々述べられている。

終章の一億人の偏見では、山本氏の偏見から、文字通り、日本国民の偏見に移る。我々は、物事を偏見を持たないようにして見よう、と心がけている。しかし、そのようなことは現実には不可能なのだ。哲学的に言うと、主観は永遠に主観であり、客観というのは、客観的に見ようと意図した主観に過ぎないと言うことである。古典ギリシャ語には偏見と同義の言葉はない。逆に言えば、公正中立もまた存在しないのである。日本人はあたかも、公正中立、偏見を持たないこと、が存在するかのように考えているようだが、そんなものはないのである。古典ギリシャ語には、「好感的偏見」と「嫌悪感的偏見」という言葉ならあるそうだ。人間はこの二つの内、どちらかの偏見を持って物事に挑む。先入観や誤認もある。間違えて欲しくないのは、「人間は偏見を持っているのだから、偏見をもって物事に挑んでいいのだ」と言っているわけではない。「偏見を持っていることを計算に入れて、物事に挑むのがいい」と言っているのだ。

オススメ度: レベル4.5
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《参考・関連図書》

「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))
(1983/01)
山本 七平

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日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)
(2004/03)
山本 七平

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日本人と中国人―なぜ、あの国とまともに付き合えないのか (Non select)日本人と中国人―なぜ、あの国とまともに付き合えないのか (Non select)
(2005/01)
イザヤ・ベンダサン山本 七平

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テーマ : 買うべき本 - ジャンル : 本・雑誌

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2008.08/25(Mon)

オリンピック終了 北京オリンピックテーマソングについて 

ミスチルことMr.ChildrenのGIFT(ギフト)という曲がNHKの北京オリンピックテーマソングだった。

ここ数週間、テレビを付ける度にこの曲が流れていて、余は聞く度に、
「なよなよしていて、オリンピックには全然相応しくないし、戦意が削がれる」
と感じていた。冒頭のところはとくに戦意を削がれるのだ。

しかし、今日、閉会式や、終わった感漂う中、流れたこの曲は、非常にマッチしていた。まさしく、エンディングに相応しいと思った。

オリンピックにはもともとあんまり興味ない。今回のオリンピックはやたら中国が強くて面白くなかった。オリンピックなど国威発揚以外のなにものでもないのだから、日本ももっと国をあげて超人をつくり出すべきだ。次回のロンドンまで4年ある。道路特定財源を金メダル獲得プロジェクトに回すべきである。また中国に負けたら目も当てられない。ミスチルももっと士気高揚するような曲を書かねばいけない。

余の友人は「プレッシャーに潰される選手を見るのが楽しい」と言っていた。
またある友人は「テロが起きて胡錦涛の面目丸つぶれになれば、最高のオリンピックだ」と言っていた。


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《参考・関連図書》

GIFTGIFT
(2008/07/30)
Mr.Children

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この瞬間(とき)、きっと夢じゃないこの瞬間(とき)、きっと夢じゃない
(2008/08/13)
SMAP

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東京オリンピック東京オリンピック
(2004/06/25)
ドキュメンタリー映画

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テーマ : オリンピック総合 - ジャンル : ニュース

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2008.08/22(Fri)

the Fender2 TELECASTAR 

tere.jpg

ザ・フェンダー2 テレキャスター&アザーギターズ 

ヴィンテージテレキャスターの写真集だ。ひとつひとつ分解して、細部にわたるまで検証されているので、解剖図と呼んでもよいかもしれない。テレだけではなく、ジャガー、ムスタング、その他レアなフェンダー機種が紹介されているのも魅力のひとつ。

ストラトのほうは2004年に50周年記念、新装増補版がでているが、テレはどうやら出てないらしい。

アマゾンにないのだ。図書館で写真を撮ってきた。

オススメ度: レベル4
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《参考・関連図書》

Fender Guitars vol.1 (1) 丸ごと一冊テレキャスターFender Guitars vol.1 (1) 丸ごと一冊テレキャスター
(2000/10)
不明

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レオ・フェンダー・スペシャルレオ・フェンダー・スペシャル
(1993/05/25)
オムニバス

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ベスト・オブ・テレキャスター・ブルース・ギター・マスター~デラックス・エディションベスト・オブ・テレキャスター・ブルース・ギター・マスター~デラックス・エディション
(2002/02/21)
アルバート・コリンズ

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テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 本・雑誌

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2008.08/19(Tue)

FERNANDES APG-85S TGL 

フェルナンデス APG-85S TGL

apg85s_tgl.jpg

初めてサスティナー付きのギターを弾いた。ギター本体は全く面白みのないギターで、弾いていて喜びを感じなかった。フィンガーボードなどは安物特有のざらざら感がある。作りが雑というわけでもないのだが、特別丁寧な作りというわけでもない。24Fギターらしく、ハイポジは弾きやすい。セットネックというのもあるかも知れない。写真だけ見るとレスポール・ダブル・カッタウェイに似ているけど、多分、こっちの方が小さい。

サスティナーの原理は、詳しくはわからないが、妙な磁力を発生させて、弦を振動させるという物である。余は機械が電子的に音を伸ばす物だと思いこんでいた。事実は、あくまで振動している弦の音を拾う。サスティナーとは、弦を強制的に振動させる機械だった。だから、手でミュートすれば、振動は止まる。オクターブを出すスイッチも付いていて、それを入れるとフィードバックのような高い音が出るようにもなっている。

まぁ、身も蓋もない言い方をすると、奇抜アイテムの域は出ない。


メーカー公称スペック

APG-85S TGL
本体価格 \85,000 (税込価格 \89,250)
SPEC.
NECK : Mahogany, 628mm-Scale, Set-Neck
FINGERBOARD : Rosewood, 24F., 400R
BODY : Quilted Veneer+Maple15mm+Mahogany 35mm
PICKUP : HPD-300, Duncan TB-14
CONTROL : 1Volume, 1Tone, 3 Way Toggle-SW., Sustainer Controls
BRIDGE : FRT-11 (with Pitch-Shift Cavity)
FEATURES : Seymour Duncan Pickup, Grover Machine Head
COLOR : TGL(トランスペアレント・ゴールド)

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《参考・関連図書》

ジャパン・ヴィンテージ“コレクション”〈vol.5〉フェルナンデスの壱ジャパン・ヴィンテージ“コレクション”〈vol.5〉フェルナンデスの壱
(2006/09/01)
不明

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丸ごと1冊ZO-3―フェルナンデス・ギター (エイムック (459))丸ごと1冊ZO-3―フェルナンデス・ギター (エイムック (459))
(2002/01)
不明

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FERNANDES ZO-3/YELLOW ZO3ミニギター イエローFERNANDES ZO-3/YELLOW ZO3ミニギター イエロー
()
不明

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テーマ : エレキギター - ジャンル : 音楽

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2008.08/17(Sun)

ごみ問題の総合的理解のために 

ごみ問題の総合的理解のためにごみ問題の総合的理解のために
(2007/12)
松藤 敏彦

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本書は家庭から排出されるごみの問題を扱う。歴史的経緯もふまえて説明されているので、素人が読んでも非常にわかりやすいものになっていると思う。とくに、高度経済成長に合わせて、どのようにごみが増加していったか。また、近年のリサイクルの取り組みによって、どの程度リサイクルが行われ、資源の循環がなされているかもわかる。

今では、大概の自治体では、ごみは、ごみステーションに出しておくと、収集車がきて持っていってくれる。以前はそうではなかった。ごみ処理は有料だった。ごみ処理はある時を以て、国家のサービスとなった。もちろん、そのサービスには多大な税金が投入されているわけであるが。簡単に考えれば、ごみを減らせば、税金が減るのである。

外国の事例も紹介されている。焼却処理をしている国は少ない。普通の国はごみは埋めてしまう。その方がコストがはるかに安いからである。日本のように土地のない国は仕方なく燃やす。途上国では埋めることすらしない。纏めて山に捨てる。そのごみの山から使えるものを探す、スカベンジャーという人々がごみの再利用に貢献しているし、失業対策にもなっている。もちろん、労働環境も生活環境も劣悪だ。

今、紙の値段は高騰していて、古新聞はキロ15円くらいだというが、70年代には55円を付けていた。それが、回収率の上昇により、値段が崩れた。

ごみ焼却炉を作ろうとすると、近隣住民は大反対する。しかし、最近の焼却システムはハイテクで、公害は皆無に近いらしい。それでも、住民感情として、嫌なものは嫌だ。こういうのを外国ではNIMBY(ニンビー not in my back yard)と呼ぶらしい。どこの国も同じである。

最終章では「わたしたちはどうすべきか」という命題に取り組む。アイゼンハワーは、国民はなにをすべきか、と聞かれて、「買うことだ」と答えた。なにを買うのかと聞かれて、「どんなものでも」と答えたという。そういう、消費によって社会を回す時代は終わったと余は思っている。これからは、消費と言っても、ソフト的なものが推奨されるはずである。それは、資源を大切にとか、地球環境とかではなく、単に、経済的にそちらの方が理にかなっているからと言うだけのことである。また、そうでなければ、成功しないであろう。日本で今、自動車の利用率が下がっているのは、何年も前から環境家がCO2排出抑制を叫んでいたからではなく、ガソリンが高くなったからである。

研究書として、非常によくできていると思う。

オススメ度: レベル4
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《参考・関連図書》

ごみ問題と循環型社会ごみ問題と循環型社会
(2007/04)
坂田 裕輔

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水とごみの環境問題 改訂3版水とごみの環境問題 改訂3版
(2007/07/20)
岡田誠之

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循環型社会キーワード事典―100Key Words of Waste Management and 3R循環型社会キーワード事典―100Key Words of Waste Management and 3R
(2007/10)
廃棄物・3R研究会

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テーマ : 環境・資源・エネルギー - ジャンル : 政治・経済

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2008.08/14(Thu)

変貌する民主主義 

変貌する民主主義 (ちくま新書 722)変貌する民主主義 (ちくま新書 722)
(2008/05)
森 政稔

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民主主義の歴史を振り返り、民主主義とはなにかを考察する書。結論から言うと、必ずしも、それに成功したとは言い難い。それほど、民主主義とは曖昧で、判然とせぬものなのかも知れない。

本書はわかりやすいように、「自由主義と民主主義」「多数と差異と民主主義」「ナショナリズム、ポピュリズムと民主主義」と章立て、対比して述べられている。わかりやすいようにと言っても、この書は難解である。新書ブームに乗って、新書でも読んでみようと気軽に手に取ると、泣く。

本書を読めば、「民主主義=神の正義」などという誤解は解けるはずだ。もっとも、最近はみんな民主主義にうんざりしているので、そのような誤解は存在しないかも知れないが。

なぜ、民主主義は色褪せてきたのか。本書では繰り返し、民主主義は適用領域を定める必要があると説く。学級会で「見て良いテレビ番組」を民主的に決定したりするのは、民主主義の逸脱、行き過ぎた民主主義である、と説く。ハイエクの議論のところでは、民主主義は社会一般のルールを定めるものに限定されなければならない、一般のルールとは法である。法は特殊利益を考慮しない。しかし、現在の民主主義では、立法府を通過したものなら、なんでも法だとみなされる。郵政選挙の残滓どもによって、なんでもかんでも通過してしまっている衆議院を見ると、民主主義が虚しくなるではないか。

面白かったのは民主主義と民主制の違いである。デモクラシーとは統治形態である。民主制と訳すのが正しい。民主制とは、君主制や寡頭制と並列な制度であり、君主主義や、寡頭主義がないように、本来ならば、民主主義も存在し得ない。事実、democracyにismは付かない。なのに、なぜ、民主主義というのであろうか、余はこの点が不思議でならなかった。本書にはその理由が説明されていた。以下の通りである。
「民主主義を機能させるためには、なぜ多数に従わなければならないのか、という認識が必要である。共同体の決定を無意味にしないため、等、理由があるなかで、もともと、フィクションとして語られていた多数が、ある時、実数としての多数に変化した。民主主義が主権という考え方を取り入れたからである。主権とは、王が法の支配を超越するために用いた概念である。ボダンの民主主義論では、この主権の概念を借用して、人民に用いたのである。これにより、人民主権という概念が生まれた。デモクラシーと人民主権が融合して、デモクラシーは単なる統治形態を指す言葉から、統治の正当性を指す意味に変わった」

時々ポピュリズム批判が起こるが、上記の理由から、ポピュリズムと民主主義の違いはない。ポピュリズム批判が万人に支持されれば、ポピュリズム批判こそがポピュリズムに乗っかって行われていることになる。ポピュリズムを批判することは、民主主義を批判することであると気付くべきである。

民主主義は国民を生み出した。国民は戦争を王侯や貴族から奪い、総力戦にしてしまった。アメリカは民主主義を用いて他国に攻め入り、「民主主義による平和」を謳っている。民主主義はセコいのである。さらに、民主主義によって平和をもたらす、と言って攻め入り、戦争の原因を非民主主義の国に負わせてしまう。民主主義は単に開戦の正当化を目論んだものに落ちた。

グローバル化により、一国の中で完結しない世界では、時間と空間に影響される民主主義は不都合なものである。たとえば、地球は子々孫々のものであるにもかかわらず、民主的に資源を枯渇させることが出来る(もちろん、民主的に護ることも可能ではあるが、それは後生の民主制を否定する、パターナリスティックなものである)。これは、時間的なものに、民主主義が機能しないことを意味する。また、アメリカ国民の民主的決定により、アフガンの民やイラクの民が生活を虐げられ、命をも奪われる(もちろん、アメリカの民主主義により、イラクに侵攻しないと決めることも可能であるが、それほどアメリカ国民は偉いのか)。これは、空間的なものに、民主主義が機能しないことを意味する。アメリカがどれほど民主主義を叫ぼうとも、イラクの民に決定権はなにもないのだ。

アメリカの民主主義については、なぜ国家は衰亡するのかを参考にして欲しい。

噛めば噛むほど味が出る書ではあるが、いささか難しい。

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《参考・関連図書》

法と立法と自由II ハイエク全集 1-9 【新版】法と立法と自由II ハイエク全集 1-9 【新版】
(2008/01)
ハイエク

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政治的なものの概念政治的なものの概念
(2000)
C.シュミット

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余の書評 政治的なものの概念

歴史の終わり〈上〉歴史の「終点」に立つ最後の人間歴史の終わり〈上〉歴史の「終点」に立つ最後の人間
(2005/05)
Francis Fukuyama、

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テーマ : 憂国 - ジャンル : 政治・経済

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2008.08/11(Mon)

なぜ国家は衰亡するのか 

なぜ国家は衰亡するのか (PHP新書)なぜ国家は衰亡するのか (PHP新書)
(1998/10)
中西 輝政

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本書は国家の衰退の原因をといた上で、各国の国体を論じる。

トインビーの文明論を持ち出し、国家の衰亡は盛者必衰ではない、という。必ず滅んでしまう国家というものはないのである。全ての文明が同じように衰退するわけではない。また、外敵が侵入してきて滅ぶという例もない。国家、文明が衰退する原因は、自らの内にある虚ろなもの、であるという。

虚ろなものとはなにか。もっとも効率的で、健全な社会は、少数の指導者と、それに従う大衆の存在が欠かせない。指導者は大衆をコントロールするために、「わかりやすいもの」を創りだし、大衆を導く。しかし、時が経つにつれて、大衆をコントロールするための名目に、指導者自身が陥ることがある。こうなると文明は衰退する。まさに昭和初期の日本である。明治の政治家は、「日本は偉大な国である」と大衆を鼓舞していた。当然、国の欠点をよく理解した上で、「日本は完璧だ」と喧伝する。しかし、昭和になると、指導者自身がこの言葉を信じるようになる。完璧でないものを見て、完璧だ信じてしまう。

国に対して誇りと自信を持つのは構わないが、それはあくまで大衆でなければならない。指導者がそのようでは冷徹な判断など不可能。まぁ、今の日本では、指導者も大衆も、両方とも、国家に対し誇りも自信も持ってはいないだろう。余が恐れるのは、日本が「もう駄目だ……orz病」に罹ってしまっていることだと思う。これは、充分すぎる衰亡の原因。

日本が今大変なのは、一定程度成長した社会が衰退するという事態を、初めて経験しているからである。他の先進国は衰退の経験があるので、それほど慌てないのであるが、日本はこの世の終わりのようになってしまっている。ここで判断を誤ると、本当に日本が終わりかねない。


本書では「衰退とは単に経済が衰えることではない。むしろ、経済の活力を支えるより深い社会要因に生じる問題が衰退の原因である場合が追い」と説く。衰退とは精神の問題なのである。国家国民の精神の持ちようで、衰退か興隆かが決まると言っても過言ではなかろう。

日本は二院制の意味がない。ローマの元老院は人民の意を受けた民会の世論に基づく政治がつくり出す暴走をチェックするためにあった。イギリス、アメリカの上院もそういう役割を担っている。日本の貴族院も名目上はそのためにあった。しかし、今の参議院は民意丸出しで良しとしている。馬鹿である。

アメリカがどのように生き残っているか。アメリカは普遍をつくり出した。もともと、フロンティアを求めて西へ膨張していき、アメリカ大陸に行き詰まると、海を越えてハワイやフィリピンを占領した。しかし、国際世論の中、軍事力での支配が困難になると、経済で支配しようとする。しかし、経済も駄目になってきた。そこで、アメリカが考え出したのが、「民主主義」である。民主化の名の下に、世界に覇を唱えようとした。この理念はなるべく、抽象的で、実現困難なほど良いとされている。

日本の改革が全て上手く行かないのは、哲学的な理念がないからである。サッチャー・レーガン政権には哲学があった。福祉国家は経済的な面だけでなく、社会的に駄目だということである。「人に迷惑をかけない限りなんでも許される」社会は、価値観の多様化を生み出し、規範意識の混乱、犯罪の増加、家族の崩壊に繋がるという。保守革命とはなにか。無限の自由ではなく、規律を持つことによって人間の精神と社会は本来の活力を取り戻すという思想的一大転換を行った。だが、日本の場合は、思想の転換は行わずに、システムだけを小さな政府にしようとしている。上手く行くはずがない。貧乏になった人たちが自分で気付くのを待っているのだろうか? だとしたら、国家たり得ない国である。

議会は知恵の伝承の場であるはずだと、諸外国では思われている。統治の流儀というのを、議会を通して伝承していく。しかし、日本には一切そういう思想がない。民意の垂れ流しがよいとされている。この国はお先真っ暗である。

以上、様々な視点から国家、とくに、日本の衰亡の可能性が説かれている。みんながお先真っ暗だと思い、手当をしなければ、さらにお先は真っ暗になり、ついには崖から転落することになる。余はそれを避けたい。日本が煩う「もう駄目だ……orz病」である。この国が覇を唱えられるようにせねばならない。諦めたら負けだ。今こそ国家は一丸とならなくてはいけない。それも、大衆の自発的なものであることが望ましい。その基盤を政治家は創らねばならない。政治がもっとも難しい時期に来ている。あの馬鹿どもでつとまるか……?

オススメ度: レベル4.5
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《参考・関連図書》

歴史の研究 1 (1)歴史の研究 1 (1)
(1975/11)
トインビー

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文明の衝突文明の衝突
(1998/06)
サミュエル・P. ハンチントン

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人間は進歩してきたのか―現代文明論〈上〉「西欧近代」再考 (PHP新書)人間は進歩してきたのか―現代文明論〈上〉「西欧近代」再考 (PHP新書)
(2003/10)
佐伯 啓思

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テーマ : 憂国 - ジャンル : 政治・経済

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2008.08/07(Thu)

できる 100ワザ ブログ アフィリエイトも楽しめるアクセスアップの実践テクニック 

できる 100ワザ ブログ アフィリエイトも楽しめるアクセスアップの実践テクニックできる 100ワザ ブログ アフィリエイトも楽しめるアクセスアップの実践テクニック
(2005/12/02)
田口 和裕松永 英明

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2005年の発行なので、いささか情報がふるい。それでも、結構役に立つ。

余はブログのことよりも、効率的なアフィリエイトを求めて本書を読んだ。しかし、アフィリエイトを成功させるためには、それに見合った内容のブロウがなければいけないので難しい。良いブログをやろうとすると、どうしても手間がかかる。

本書には、アピール力のあるブログを作るワザ、人気を集める記事を書くワザ、ブログを成長させるワザなどがあるが、どれも一筋縄ではいかない。例えば、ニッチなテーマを掘り下げる、という提言では、「トイレ付きの公園ブログ」などという、到底出来そうもないし、やりたくもないのを例に挙げている。つまり、ニッチな分野は、普通の人間がやりたくないし、やらないからニッチなのである。普通の人間が狙ってニッチを出来るものではない。

アフィリエイトのワザのほうで、google adsenseが紹介されていた。余もさっそく登録してみたが、ブログに導入するかどうかは検討中。しかも、登録が結構面倒臭い。これぐらいで面倒臭いと言っていてはいけないのだろうが。

これからブログを始めようと思っておられる方は、さらっと一度、読み飛ばしてみるのが良いかもしれない。図書館とかで借りて。

オススメ度: レベル3
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テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 本・雑誌

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2008.08/01(Fri)

Tokai LS-3 

トーカイレスポール。LS-3
ls3.jpg

結構高い東海。売値は20万以上だった。
実は余はレスポールをあまり弾いたことがない。しかし、このギターが良いものであることは一目で分かった。指板がハカランダである。本当に木目が細かい。3弦12フレットあたりのウニョウニョも全くなく、作りは完璧。ラッカー塗装も素晴らしいの一言。音もいい音がする。前に弾いたセミアコほどの感動はなかったが、実に素晴らしいギターである。この値段、名にこだわらぬのなら本家よりもいいぞ、きっと。あぁ、しかし、余はあのセミアコの素晴らしさが忘れられぬ。

メーカー公称スペックは以下の通り。

Body : Hard Maple 2Piece Top,
Honduras Mahogany 2Piece Back
Neck : Honduras Mahogany 1Piece Deep Joint
Fingerboard : Jacaranda/Fret Edge Binding
Nut : Born
Position Mark : Cell Urban Color
Bridge : HLS-VB (Brass Saddle)
Tail Piece : HLS-VT (Aluminum)
Pickups : PAF-Vintage MK2
Controls : 2 Volume, 2 Tone, 3Way Toggle SW
Inner Wire : GE70S
Volume Pot : CTS
Condenser : Oil Condenser (Sprague Orange Drop)
Finish : Lacquer Finish
Body Color : CS,VF,LD,GT
Price : OPEN PRICE

TOKAI ES130の評

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テーマ : エレキギター - ジャンル : 音楽

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