07月≪ 2014年08月 ≫09月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031
--.--/--(--)

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【編集】 |  --:-- |  スポンサー広告  | Top↑
2014.08/20(Wed)

新・戦争学 


新・戦争学 (文春新書)新・戦争学 (文春新書)
(2000/08)
松村 劭

商品詳細を見る


戦争学の続編と言うよりは、近代の戦争に特化して分析している。前著とは趣を異にするもの。故に、前著を読まなくても本書は十分に楽しめる。

本書は主に、火力の増大とジェットやロケットエンジン等の内燃機関の発達が戦争にどのような変化をもたらしたかについて記述している。そして、ユーゴ空爆や湾岸戦争の爆撃を分析して、戦争のあり方について開陳する。

最初の大規模空爆はナチスドイツのイギリス空爆。ナチスは当初、イギリス軍の空軍基地を重点的に爆撃していた。イギリス空軍は壊滅寸前であった。しかし、ある日誤ってロンドンに爆弾を落とした。そこで、ロンドン市民の動揺をみたイギリスのドーディング元帥はベルリン爆撃を敢行する。

ベルリンをやられたヒトラーは怒って爆撃目標を空軍基地ではなくロンドンに定め、大規模なロンドン爆撃を行った。ドーディング元帥は市民の要望をはねのけロンドンの防空はせず軍事基地の防空に徹し、ロンドンが焼かれている隙に空軍を再建しナチスを撃破した。

この教訓から、都市や非戦闘員への爆撃というものは、戦争の勝利という観点からは甚だ疑問である。日本の敗因は帝都の防空に無駄に戦力を割いたことも要因の一つである。

最近の先進国の戦争は自国の兵士の損害を恐れるあまり空爆に徹し、その結果、敵の戦闘力ではなく、敵国のインフラや非戦闘員を大量に破壊して殺害するだけになっている。果たして、その結果得た勝利が本当の意味での勝利に繋がるのか。むしろ怨念を残すだけではないのか。

戦争の格言に「戦車には戦車を」というのがある。歩兵には歩兵を。火力兵器には火力兵器を。相手の歩兵戦力を掃討するためには、こちらも歩兵戦力を当てるしかない。そこには必ず損害が伴う。それを是認しても戦争を行うべきか。空から爆弾を落とすだけならリスクは少ない。その結果、先進国は怨念を引き受けることになる。怨念はテロという形で噴出するだろう。テロを防ぎたいならば、自らばらまいたその原因を取り除く必要があるだろう。

ときどき、中国は13億人いて日本の十倍だから、1人で十人倒さねばならない、とか真顔で言ってる人がいるが、それは三国志時代の発想である。エノラ・ゲイと数名の搭乗員は一撃で15万人のヒロシマ市民を殺害している。
スポンサーサイト
【編集】 |  09:42 |  歴史 伝記  | TB(0)  | CM(0) | Top↑
2014.08/17(Sun)

病院ビジネスの闇~過剰医療、不正請求、生活保護制度の悪用 


病院ビジネスの闇~過剰医療、不正請求、生活保護制度の悪用 (宝島社新書)病院ビジネスの闇~過剰医療、不正請求、生活保護制度の悪用 (宝島社新書)
(2012/10/09)
NHK取材班

商品詳細を見る


すごい本。いままで自分が不振に感じていたことの裏付けが書かれていた。文句なしお勧めであるし、病院に行ったことがある人、また行く予定がある人は絶対に読んだ方が良い。国民健康保険を払っている人も読んだ方が良い。

日本の医療制度は社会主義である。国が国民から金を徴収して、一律の基準で医者払う。つまり、凄腕の医者も、ぺーぺーも、同じ種類の治療をすると、同じだけの金額がもらえるのである。そこに、がっつり不正が入り込む。

よく、教育と医療は自由主義にしてはいけないと言うが、自分に言わせれば、医療だけは社会主義にしてはいけないのである。

現在、普通の人の自己負担は三割である。しかし、生活保護受給者は全額国負担である。だからどういうことが起きるか。医者は不必要な治療をしまくるのである。ある生活保護者は90種類もの病気にされ、三年間で2000万円の保険料が医療機関に流れている。本人は至って健康にもかかわらずだ。

もっと非道いケースでは、全くの健康体にもかかわらず、診療報酬点数の高い心臓カテーテル手術を施され殺されている。

歯医者などは皆さんにも経験があると思う。行くたびに「虫歯の恐れがある」として永遠に治療をされる。

老人介護も壊滅的である。自分で食事が出来、歩ける老人を、医者や看護師が言いくるめて、無理矢理寝たきりにさせて、胃瘻にする。そうすることによって診療報酬を稼ぐのである。

このような不正、及び国の財政悪化にともない、診療報酬の引き下げが行われている。そうするとなにが起きるか。まじめな医者がまず潰れる。潰れないまでも、不正がよりはびこる。負のスパイラルである。

解決策は医療の社会主義政策をやめることだ。そうしなければ、国民は病院にいったり、検査に行ったりするだけで、ありもしない病名を付けられ、無駄な治療され、害悪のある薬を飲まされ、本当の病人にされてしまう。そうしなければ病院が儲からないからである。

何度も言うが、もし国が国民を健康的に暮らさせようとするならば、医療の社会主義政策をやめるしかない。もしくは、徹底的に社会主義にする。すなわち、医者の給料を定額にする。そうすると、怠ける医者が出てくると諸賢はいうだろう。しかし、健康体の人間を病気にしてくれるより、なにもしない医者の方が遙かにましではないか。

愚かな政党や人民は自由主義を否定する。しかし、自由主義を否定すると言うことは、己自信の、また自分たちの民度を貶しているに他ならない。セーフティネットは必要だが、それ以上の国家の介入は必ず腐敗をもたらす。

アメリカは盲腸の手術一回で200万円も取られる。というが、自分はここ10年病院になど一度も行っていないのに、払った保険料は500万円以上である。盲腸一回の方が遙かに安い。

また、想像に難くないと思うが、健康保険制度などがあるから、みな油断して病気になる。病気になっても安く医者が診てくれる、と思うからである。しかし、我が国で病気になったら最期だと思った方が良い。本書にも出てくるが、ある医者は患者のことを「餌食」だと言う。余程注意して、善良の医者にかからなければならない。

日本最大の医療機関が知事に5000万円渡したとかで盛り上がった。なぜ、人の病を癒したいと思うものが政治に5000万円渡さなければならない。この一点からも我が国医療制度がおかしいことがよく分かるではないか。

本書は別の角度からの医療崩壊も描かれている。株式が規制で儲からなくなったブローカー達が病院ビジネスに走っているのだ。昔は「医は仁術」と言われていた。それをもじって「医は算術」とかいう。しかし、もはやそれを通り越して、「算術は医」となってしまった。

くれぐれも健康には気をつけ、医療自由化を掲げる政党に投票すべし。もっとも政治家連中が公約を守るかは相当に疑わしいが。
【編集】 |  11:22 |  思想 社会科学  | TB(0)  | CM(0) | Top↑
2014.08/05(Tue)

歩兵の本領 


歩兵の本領 (講談社文庫)歩兵の本領 (講談社文庫)
(2004/04/15)
浅田 次郎

商品詳細を見る


最近浅田小説にはまっているが、これは秀逸。自衛隊という特殊な環境が舞台である。氏は自衛隊出身と言うこともあり、自衛隊内の描写にリアリティを感じる。しかし、それよりも、本書は兵隊や軍隊をフィルターとして、そのフィルターを通し、また対比させることにより、人間、社会の本質を考察したところに真価があるのではあるまいか。本書の筆致はユーモラスにバカっぽい反面、哲学的な部分も多々ある。面白いだけの下らない小説に堕することなく、極めて知的な感慨を読者にもたらすのである。
【編集】 |  08:08 |  小説  | TB(0)  | CM(0) | Top↑
 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。