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2008.04/09(Wed)

実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠―このままでは日本の経済システムが崩壊する 

実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠―このままでは日本の経済システムが崩壊する実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠―このままでは日本の経済システムが崩壊する
(2007/06/15)
菊池 英博

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菊池英博の本は面白い。テレビや新聞で支配的な意見の逆をいっているからである。

著者はゆうちょ銀行、かんぽ生命のいわゆる郵政民営化は完全な誤りだ論じる。このことによって、どのような弊害がもたらされるのかを説く。国債価格と長期金利の関係、長期金利と評価額の関係、評価額と自己資本比率の関係、信用収縮、リスクアセットの圧縮、果ては金融恐慌。郵政民営化から、金融恐慌まで、風が吹けば桶屋が儲かる的に繋がっていることが分かる。

次ぎに、氏は構造改革は失敗だと論じ、全く景気に反映されていないし、返って国力は弱まったと説く。さらに、政府発表のデタラメも喝破する。小泉は2003年の総裁選の10日前に、内閣府発表のGDP速報値を改竄、恰も構造改革の成果が出ていると喧伝した。

しかし、いまや、構造改革、いざなぎ以来の景気拡大は嘘というのは、万人が知っていることであろう。数値的に言うと、2000年度298兆円あった国民の手取りは、2005年度には283兆円と15兆円減っている。1一方貯蓄は、2000年度23兆円あったのが、2005年度には6兆円と17兆円減っている。国民は貯金を取り崩して生活に当てていることが分かる。貯金がなくなれば、もはや今までの豊かさを維持することは叶わなくなるであろう。2008年、そろそろ現れてくるのではないか? すでに現れているか?

ペイオフも非常に危険だという。メガバンク三行体制は誤りで、銀行つぶしは間違っていた。日本はオーバーバンキングだと言われいるが、実際はショートバンキングである。独立銀行の数をGDPで割ると、アメリカは日本の二倍。ドイツは日本の五倍。イギリスは日本とほぼ同数だが、ペイオフが実施されたことは一度もない。銀行が二倍あれば、同じ金額でも返ってくる額は二倍だ。日本では銀行に限らず「自己責任で選択する」などとほざいているが、そもそも、選択肢にどのようなものが準備されているのか、それが問題なのである。

このほかにも、銀行の株式保有は問題である。アメリカを見習おうとしているはずの日本が、アメリカと逆のことをやっている。日本は1983年の銀行法改正で銀行本体で株式売買が認められるようになった。しかし、これが、株価の暴落と信用収縮が連動するようになってしまい、悪循環がおこる。等々。アジアアフリカの後進国ならいざ知らず、先進国でこんなデタラメをやっている国は日本だけだという。

このほかにも最近の金融経済情報が満載で、色々な建設的提言もなされている。内容は普通に難しい。経済初学者は覚悟して読んだ方がいい。余も苦戦した……。


オススメ度: レベル4.5
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