五段評価! タモヒトの読書日記
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2008.05/01(Thu)
完全自殺マニュアル
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名著である。初版が1993年7月。余が購入したのは2007年12月発行の第103刷。一昔前、話題にもなり、問題にもなった。古い情報だから使えないなどと言うことは全くない。人体の構造など15年前となんら変わっていないのだから。これに書かれた知識で十二分に死ねる。
自殺の仕方が淡々と記されている。薬の致死量、首つりの仕方と原理、飛び降りる高さ、死に場所における注意点、等、過去の事例に照らし合わせ、どのようにすれば上手く死ぬことが出来るのかを取り扱った書。とくに首つり自殺の項は興味深い。首つりが最も簡単で確実であるとは知らなかった。首つりと首締めは違うのである。首締めは窒息死であるのに対し、首つりは脳への血液を止めて脳を酸欠状態にする。首つりのコツは斜め後方に締めることだ。そうすることにより、動脈を塞ぐことが出来る。苦痛はなく、一瞬で意識を喪失するという。様々なケースが紹介されているので、是非参考にしていただきたい。
言葉の端々に、著者の人生に対する憎しみのような物が感じられて読み応えがある。生きるとはなにか、という永遠のテーマを考える上でも読んでおいて損はない。また、死の想像を喚起する妙な臨場感があり、ぞくぞくする。
余は自殺肯定論者である。だからといって、別に生きることを否定しているわけでもない。普通に、「死ぬ人間は凄いな」と思う。余が生に執着している証である。「生きるなんてどうせ下らない」と言って死んだ漫画家の話が紹介されている。おそらく、多くの人が「生きるなんて下らない、人生など馬鹿げている、人間は存在するに足らない、おのれも世界も無くなってしまえ」などと一度ならず感じ、考えたはずである。しかし、死ねないのが人である。故に余は本当に死ぬる人間に感じ入る。
現代は生きにくいどころか、生きることが苦しい世の中である。とかなんとか言うが、あまり自殺率とは関係ないようだ。2007年は32,155人で、前年度比−397人の減少である。一番多かったのは2004年の34,427人である。まぁ、現代に希望が無いのは確かであろう。余は幽かな希望が捨てきれんからまだ死なぬが。
著者は冒頭で、安保闘争、チェルノブイリ、アフガン侵攻、オイルショック等を上げて「デカイのがくる!」と期待して、「でも結局、デカイのなんかこなくて、22世紀はちゃんとやってくる。いつまでも昨日と同じつまらん明日がくるだけ」といったようなことを書いているが、デカイのはおそらくくる。否、来なければならない。余は別に期待しているわけではない。ただ、今の日本のままではいけない! 諸賢、デカイのを期待するのをやめようではないか! 待ってたって来やしない! この腐った政治や社会を変えなければ、我々も日本も本当に下らんものに成り下がってしまう。我々がデカイのを捕まえる必要がある! 今の日本にはデカイのを一発喰らわせてやらねばならないっ! なぜって、ガソリンを入れるのに一時間以上も待たされたんだからっ!!!
自殺を試みようとしているならば、強く一読を勧める。日本に未遂が少ないのはこの本に依るところが大きいようだ。ヨーロッパではこの種の本が発禁処分されているという。オープンなはずのヨーロッパで発禁とは些かショック。自殺未遂者を増やしても仕方がないと思う。確実に遂行するためにも読んでおいて損はない。
オススメ度: レベル5
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