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2012.02/09(Thu)

対談 現代詩入門―ことば・日本語・詩 

対談 現代詩入門―ことば・日本語・詩 (詩の森文庫)対談 現代詩入門―ことば・日本語・詩 (詩の森文庫)
(2006/03)
大岡 信、谷川 俊太郎 他

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久しぶりに凄い本を読んだ。詩に対する真摯な分析が成されている。谷川俊太郎はファンだが、大岡信というひとの文章は初めて読んだ。

はじめに、いま詩はどんな状況にあるか、という分析から始まっているが、30年前の話なので、1980年代当時と読み替えた方が良い。当時は、同人雑紙の変質が論じられている。額を寄せ合って作っていた同人雑紙が、いまは電話と郵便でやりとりされているというのだ。現代では、それはインターネットにとってかわられている。コミュニケーションのあり方としては、当時もいまも変わらないような気がする。現在は詩投稿サイトなどもあるから、同人的詩の発表の場が、よりオープンで手軽なものになったことは違いあるまい。

また、当時は詩人の才能がある人間が、他の分野に流れるということを問題にしている。映像や小説などその他の表現である。これは、現在はなおさらの気がする。選択肢は増え、詩の需要などはなきに等しいのではないか。

どんな詩を読んできたか、という題では、二人とも外国の詩をよく例に出す。当時はまだ短歌や俳句など、日本の伝統的な詩歌も残っていたが、これらの呪縛から逃れたのは、外国から多くの詩が入ってきたからだという。また、朗読の話しでは、外国の詩は読みやすい。日本の詩は読みにくい。なぜなら、日本には朗読の様式が存在しないからである。という。俳句とかはリズムがあり、音読の様式がある。しかし、自由詩にはない。もし、様式が出来るのだとすれば、これからということか。

朗読についての考察も秀逸である。朗読されることにより、一義的な解釈になってしまい、本来文字が持つ多義的な想像力が抑制されるというのだ。

連詩についても、日本の「和」を問題にし、本来の和はギリギリまで対立した後に出てくる和であるのに、いまの和というのは適当に妥協して対立を避けるような和であり、そんなものは和ではない、と厳しく断じる。

若い人たちの心情吐露の詩作に関して、話し言葉はアームズライフという狭い範囲に共感を呼ぶものという。しかし、詩が本来持っている力、書き言葉には、虚空に舞い上がる感覚がある、という。身近な世界を論じる風潮は近年ますます強くなっていると思われる。むしろ、虚空に舞い上がる作品などというものを最近は見たことがない。谷川の作品はときどき虚空に舞い上がる。


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