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2014.08/20(Wed)

新・戦争学 


新・戦争学 (文春新書)新・戦争学 (文春新書)
(2000/08)
松村 劭

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戦争学の続編と言うよりは、近代の戦争に特化して分析している。前著とは趣を異にするもの。故に、前著を読まなくても本書は十分に楽しめる。

本書は主に、火力の増大とジェットやロケットエンジン等の内燃機関の発達が戦争にどのような変化をもたらしたかについて記述している。そして、ユーゴ空爆や湾岸戦争の爆撃を分析して、戦争のあり方について開陳する。

最初の大規模空爆はナチスドイツのイギリス空爆。ナチスは当初、イギリス軍の空軍基地を重点的に爆撃していた。イギリス空軍は壊滅寸前であった。しかし、ある日誤ってロンドンに爆弾を落とした。そこで、ロンドン市民の動揺をみたイギリスのドーディング元帥はベルリン爆撃を敢行する。

ベルリンをやられたヒトラーは怒って爆撃目標を空軍基地ではなくロンドンに定め、大規模なロンドン爆撃を行った。ドーディング元帥は市民の要望をはねのけロンドンの防空はせず軍事基地の防空に徹し、ロンドンが焼かれている隙に空軍を再建しナチスを撃破した。

この教訓から、都市や非戦闘員への爆撃というものは、戦争の勝利という観点からは甚だ疑問である。日本の敗因は帝都の防空に無駄に戦力を割いたことも要因の一つである。

最近の先進国の戦争は自国の兵士の損害を恐れるあまり空爆に徹し、その結果、敵の戦闘力ではなく、敵国のインフラや非戦闘員を大量に破壊して殺害するだけになっている。果たして、その結果得た勝利が本当の意味での勝利に繋がるのか。むしろ怨念を残すだけではないのか。

戦争の格言に「戦車には戦車を」というのがある。歩兵には歩兵を。火力兵器には火力兵器を。相手の歩兵戦力を掃討するためには、こちらも歩兵戦力を当てるしかない。そこには必ず損害が伴う。それを是認しても戦争を行うべきか。空から爆弾を落とすだけならリスクは少ない。その結果、先進国は怨念を引き受けることになる。怨念はテロという形で噴出するだろう。テロを防ぎたいならば、自らばらまいたその原因を取り除く必要があるだろう。

ときどき、中国は13億人いて日本の十倍だから、1人で十人倒さねばならない、とか真顔で言ってる人がいるが、それは三国志時代の発想である。エノラ・ゲイと数名の搭乗員は一撃で15万人のヒロシマ市民を殺害している。
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